タイにあるミラー財団人身売買防止プロジェクトの活動紹介ブログ


by mirrorAHT
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カテゴリ:お話( 4 )

e-bannok shop

E-bannokショップは、私のオフィスの隣にあるフェアトレードショップです。
ミラー財団では、山地民の自立と文化保全の目的でフェアトレードプロジェクトを行っています。
村人が丹精込めて作った商品を適切な価格で購入し、タイ国内だけではなくオンラインのショップで海外に向けても販売しています。

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様々な商品があるのですが、やはりショップで一番の人気商品は「土の鳥笛」です。

粘土のかたまりを、鳥の形に成型します。
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そして窯でじっくり焼きます。

今度は絵付け。
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本物の鳥に似せて色付けをしますので細かい線や、様々な色で彩色します。
非常に根気のいる作業で、乾かしては上にまた色を重ねます。

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これらの一連の作業は、ミラー財団のあるチェンライ県メエヤオ地区リーパー村のアカ族女性が行っています。
楽しくおしゃべりしながら、手元はテキパキ動かしてたくさんの鳥笛を作成します。

リーパー村は、タイ政府の森林保護政策などが理由で現在の場所に移住してきました。
一世帯当たりの土地が非常に狭く、畑がない人もいます。
村人の多くは日雇い労働をしています。
現在、鳥笛作りにかかわっている女性たちも以前は日雇い労働に従事していました。

「ミラーは歩いて通える距離だし、安全な仕事なので安心できる。子どもと過ごす時間も増えました」だそうです。

現在は5人が鳥笛作成に関わっていますが、もし将来的に市場が拡大するとか、新しい商品が考案されたらより多くの村人がこの仕事に関わることができます。

リーパー村はアカ族の村ですが、アカ族としての文化はかなり衰退しています。
移住してくる時にキリスト教に改宗したため(宣教師が用意した土地に住む条件だったそうです)、アカ族の伝統行事は、ほぼ行われていません。
言葉も若者はタイ語を混ぜて話すので、言葉の文化も失われつつあります。

ミラーのショップでは、山地民の手づくり品がほとんどなので毎日それらを目にすることになり自然と文化や手工芸品に対する関心が高まっていくようです。

先日、私がカレンの女性と商品について話していたら、「その色がいいわよ!草木染めだし!」とか「その大きさだと大きすぎて、つける人が不便じゃないかしら」と様々な意見が飛び交いました。


正直、「静かにして!」と思う場面もありますが、自分たちで商品のアイディアを出したり、外国人には何が売れるのかということを考えるのはすごく大切なことです。

e-bannok オンラインショップはこちら
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by mirroraht | 2009-09-04 16:47 | お話

プロポーザルを送る!

最近ずっと日本に送るためのプロポーザルを書いていました。
なんのプロジェクトかというと「山地民の子どもたちへのライフスキルトレーニングプロジェクト」です。

ライフスキルトレーニングは、手をちゃんと洗いましょうとかいうところからセーフセックス、子どもの権利などかなり幅広いものです。
私は特に性教育に力を入れたいと考えています。

このことは山地民の子どもに限らず、日本の子どもにも平地タイ人の子どもにも同じように言えることなのですが、望まない妊娠やHIVをはじめとする性感染症の感染が増えています。
タイは日本よりは「ちょっとマシ」ではあるのですが、性教育はやはり不十分です。
そして日本のアダルトビデオがインターネットなどから簡単に手に入る状況です。

私の個人的な考えでは、アダルトビデオにティーンエイジャーが興味を持ったり見たくなるのは当たり前のことだと思います。
問題は、アダルトビデオやポルノ雑誌が教科書になってしまっているということです。
実際、コンドームをつけて性交していてもコンドームをつけるシーンはありませんから、つけていないように思ってしまいます。そして、レイプなどの暴力的な行為に女性が喜んだり、現実世界では「?」というようなものが多く存在します。

まず体を清潔に保つこと。自分の体の仕組みを知ること。自分を大切にすること。
私はそういったことも性教育と考えています。性教育と聞くと拒絶反応を起こす方もいますが、情報が氾濫している現代、「子どもは自然に学ぶ」とか「性教育は子どもの性に対する興味をいたずらに煽る」と言っている場合ではないのではないかと思います。

タイでは人工妊娠中絶が認められていませんので、もし妊娠してしまったら基本的には産むしかありません。中には緊急避妊用のピル(レイプされた時などに用いる強いもの)を何錠も飲んで無理やり流産させたり、闇クリニック(非合法な中絶手術を行うクリニック)へ行く子どももいるそうです。これらはもちろん非常に危険な方法で不妊症になってしまうというリスクのみならず一歩間違えれば死と隣り合わせの危険な行為です。
山地民の子どもの場合、妊娠したらもう学校をやめて「お母さん」になる道を選ぶ子が多いようですが、山地民の子どもが高校や大学へ通うチャンスというのはまだ少なく、せっかくのチャンスなのでとても残念でもあります。
小学校や中学校しか出ていないと給料の安い仕事しかないので、産まれた子どもを養っていくという意味でも困難が待ち受けています。

愛しているからコンドームをつけないのではなく、愛しているからこそコンドームをつける。それがあたりまえで、マナーだということがまだ浸透していません。
まだ自分で責任が取れないから大人になるまではセックスをしない、そんな選択もあると思います。ただ、禁欲というのは現実的になかなか難しいことであるとも思います。

そんなことなどを私が村で話しても、たぶんあんまり面白くないと思うので、村の若者たちと一緒に劇などを通じて活動していきたいと思っています。
特に私のような外国人は永遠にここにいるわけではないですから、次世代を担う若者と一緒に活動を行い、自分たち山地民の問題は自分たちで解決するというシンプルですが実はなかなか難しい、そんなふうになっていけばいいなと思います。

こういう性の話に関してはそれぞれの倫理観や価値観、文化や風習があり一方的な押し付けは信頼を損なう可能性があるので少しずつ慎重に、たくさん話し合いをしながら進めていきたいです。

そんなわけでプロポーザルを書きましたが、助成が通るといいな!
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by mirroraht | 2009-08-27 18:51 | お話

入院をする。

インフルエンザ(新型ではない)に感染したため4日間入院しました。
おかげで同僚には迷惑をかけてしまいましたが、このところ疲れがたまっていてきつかったのでしっかり寝ることができたのでよかったです。

私は日本で保険をかけているので、私立病院でキャッシュレスの医療が受けられるので、病気になったら辛いけどお金の心配をする必要はありません。

タイと日本の医療制度は違っていて、日本は公立病院と私立病院で圧倒的にサービスと金額が違うということはないと思いますが、タイの場合は登録してある地域の公立病院は無料、もしくは30B(100円くらい)だけれど私立病院は高額な医療費がかかる(自分で保険をかけていない場合)のです。待ち時間やサービスなども圧倒的に異なります。

山地民もタイ国籍を有していれば住んでいる地域の公立病院で無料もしくは格安の診療が受けられますが、国籍を持っていない場合病院へ行くことも困難であるといえます。
そもそも国籍をもっていない家庭は、良い仕事についていない場合が多く、給料もすごく少ないので蓄えがなかったりその日暮らしの生活をしていることが多いのです。
日本人からしたら、たった500円、たった3,000円かもしれませんが、ここチェンライ県の最低法廷賃金が155B(およそ500円弱)ですから、たいへんな出費です。

何度も言うようですが、国籍のない山地民の人びとが家でだらだらさぼっているからお金がないのではなく、必死に働いても低賃金しか手に入れることができないというのが現状です。

私は日本で学生を長くやっていましたが、それでも貯金があったり、タイのとんでもなく安い給料でもやっていけるのは、両親の経済的な援助と学生時代にかけもちしたバイト代のわずかな貯えがあるからです。

朝から晩まで本当にきつい肉体労働をやっても生活していくだけのお金もない。
きつい仕事のせいで体を壊しても病院へ行くお金もない。
子どもを高校へ行かせたくても交通費が出せない、寮費が出せない…

産まれた場所や環境が違うだけで、最初からスタートが圧倒的に異なります。
自分の努力次第とはいっても、圧倒的な差は暴力的なものです。

入院中、暇だったのでいろいろなことを考えましたが、私は日本に産まれて、周りの人たちに支えられ本当にたくさんのことを学ぶことができ、たくさんの経験を積むことができました。自分ができることというのは微々たることですが、少しでも社会に還元していけるように頑張りたいと思いました。
なんてことを思っても、山地民の人びとの文化や暮らしから学ぶものがすごく多くて、還元どころかやっぱり甘えてしまうことが多いのです…。



そして病院の食事は、すごく消化が悪く栄養バランスも?という感じだったのが印象的です。
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by mirroraht | 2009-08-21 18:52 | お話

バンコクでの経験

昨日、エコツアーでボランティアをしてくれている日本人の愛ちゃんが、ミラーのホームページ上でスタッフの紹介記事を掲載するためにスタッフにインタビューをしていました。
私のオフィス(人身売買防止プロジェクト、国籍取得プロジェクト、山地民(山岳民族)博物館プロジェクト)でもインタビューをするということだったので少しお手伝いをさせてもらいました。

インタビューの内容は、名前や出身地などからミラー財団で仕事をするきっかけや、どういう社会になってほしいか、など様々です。

皆、それぞれの想いを話していました。
特にこのオフィスはほとんどが山地民で、中には国籍を取得していない人もいますので、だんだん語り口が熱くなっていく人もいました。


博物館プロジェクトには「アサさん」というリス族の女性が働いています。
明るくて楽しい女性です。
普段はよく冗談も言ったりするのですが、改めてアサさんの問題意識だとかを聞いたことがなかったのですが、アサさんは山地民であるが故に過去にとても嫌な思いをしたそうです。



アサさんは「山地民のことを正確に理解してほしい」と思っています。

私たち外国人だけではなく、同じタイに住むタイ人(アサさんたち山地民もタイ国内に住むタイ国籍を持ったタイ人ですが、ここでは山地民ではない平地タイ人をタイ人と呼びます)も、山地民に関してほとんど何も理解していないということは珍しくありません。

そもそも、アサさんに言わせれば、「山岳民族」っていうけど、私はリスだし、アカの人もラフの人もいるでしょ。それぞれの文化があって歴史がある。同じじゃない。

以前バンコクのジュエリー工場で働いた経験があるそうですが、そこでは山地民であるということでいじめを受けていたそうです。

例えば・・・

山岳民族って、お風呂には1年に1回しか入らないんでしょ?

どうしてそんなにタイ語が下手なの?何言ってるかわかんないよ。


アサさん曰く、「どこに年に1回しかお風呂に入らない人がいるの?私は1日だって水浴びしなかったら気持ち悪くて眠れない」

タイ語に関しては、「私はタイ語のネイティブではないから上手でないのはあたりまえ!でも私はリス語は完璧に話せるし、タイ語だって話せるんだから2ヶ国語話せる。あなたはタイ語しかできないじゃない!っていってやったけどね」だそうです。


今は、どんないじわるされても言い返せるけど、前は気が小さかったので、毎日トイレで友達と泣いていたそうです。
そしてその友達(リス族)はとても美しかったそうで、男性従業員から執拗なセクハラを受けた挙句「山岳民族なんだから言うことを聞け!」と罵られたそうです。


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リス族のお正月の様子


日本も格差社会、貧困問題などが取り上げられている昨今ですが、タイもかなりの貧富の差があります。
山地民の人びとは、現金がたくさんあるかといえば、ない人が多いのですが、その代り豊かな土地と豊富な森に関する知識や技術を持っています。
平地タイ人の中にもスラムなどでかなり厳しい生活をしている人もいますので、「○○族」だからお金持ちとか、生活が苦しいということにはなりません。


タイ人の多くは未だに山地民は焼き畑で自然破壊をしていると信じてやまない人もいるようですが、山地民の人たちはどの民族でも森を守っていく知識はタイ人には負けないでしょう。
最近ではだいぶ理解されてきたとはいえ、実は国内外の企業や政府がタイの木をバンバン切って売ったりしているのに、焼き畑のせいにされています。


アサさんはとにかく自分たちのことを正確に理解してほしいと思っているのです。
貧しくて汚くて麻薬を売って森を破壊するのが山地民ではなく、どんな文化や歴史があるのかを知ってほしいと望んでいます。

麻薬の取引にかかわる山地民は確かにいます。
なぜそのような犯罪に手を染めることになってしまったのか。

貨幣経済の急速な流入。
今まで使用していた土地が国有林になったことにより土地を手放した。
タイ語が十分に話せないために肉体労働しか仕事がない。

急速な発展や開発は時にマイノリティの人びとを傷つけています。


タイの北部もどんどん開発が進んでいます。
一昔前には畑しかなかったところも、今は新しい住宅が建ちきれいな道路があります。

美しいものに惹かれる気持ちはだれもが持っていると思います。
でも、新しいものだけが美しいものなのでしょうか。

人の欲求は時にほんとに底なしだなと思うことがあります。

もっと良くなりたい

もっと欲しい

このような気持ちが世界をこれだけ発展させたんでしょうけど、失ったものも大きいのではないかと思います。


アサさんの話を聞きながら、いろいろなことを考えました。
アサさんいろいろ話してくれてありがとう。
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by mirroraht | 2009-08-06 18:25 | お話