タイにあるミラー財団人身売買防止プロジェクトの活動紹介ブログ


by mirrorAHT
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<   2009年 08月 ( 7 )   > この月の画像一覧

寮を周る!

日記には書いていませんでしたが、今月はほぼ毎日、寮での劇を使った人身売買防止キャンペーンを行ってきました。

今日は、チェンライ市内から20分ほど離れたところにある寮へ行きました。

子どもたちはキリスト教アカ族です。


そもそも、なぜ子どもたちが寮に入るかというと、

1、自分の村から学校に通えない(近くに学校がない)
2、交通手段はあるけど(スクールバスなど)交通費が払えない
3、自分の近所の学校は質が低い
4、家計の負担が少ない

などなど・・・


1の場合は本当に仕方ないというか、そうするしか勉強を続けていけないのです。
ミラーが活動している村の子も片道8キロ歩いて通っている子たちもたくさんいます。
それも小学校までしかないのでやはり中学は寮に入るか、誰かが送るか、違法にバイクを運転するかしかありません。

2、の交通費の問題ですが、学校と村に距離によって多少値段は変わってきますが、1か月500バーツ(1500円位)が、どうやらこのあたりではスタンダードのようです。

日本円で1500円は安く感じると思いますが、チェンライ県の最低賃金が1日155Bですから、約3日分の日当に相当します。
(山地民の多くは最低賃金ギリギリで日雇いの仕事をしているケースが多いのです)
もし国籍を有していなければさらに収入が少ない可能性もあります。

また伝統的な農業も、自分たちで食べるために作るのが主ですし、売っても高い額になるわけではないのです。

3、の学校の質が低い問題ですが、山地民が生徒の大半を占める公立小学校の場合(特に不便なところ)の教師の質は町にある平地タイ人が通う学校とはかなり異なります。
もちろん、中には本当に子どもたちのことを想い熱心に指導する先生もいますが、そういった先生はむしろマイノリティで、中には平気で遅刻したり、ほとんど自習にしたりする先生もいます。
設備は整い、教科書があっても教えてくれる人がいないのでは勉強をするのはなかなか難しいのです。

問題は先生に限ったことではなく、保護者世代の教育が十分になされていなかったために、保護者が子どもに勉強をさせる意義をみいだせない、もしくは家庭でフォローアップができないということもあります。
村では子どもがきちんと宿題をやっている姿をほぼみかけません。

町の子どもたちは、毎日宿題が出て、先生も熱心ですし、村の子どもとの差はひらいていってしまいます。

4、の家計の負担が少ない件ですが、「山地民の子どものための寮」といっても、形態は様々で、寮に入る条件なども寮によって異なります。

たとえば、AIDS孤児の子どものための寮、貧困家庭の子どもの寮、家が遠い子どもの寮、山地民で成績の良い子どもを集めた寮。

審査が厳しいところもあれば、比較的希望すれば入れるようなところもあります。

そしてチェンライにある寮の多くがキリスト教系です。
多くが外国の教会などからの支援を受けて運営しているので子どもや、その家族の経済的負担は軽くすみます。

個人的な意見を言うのならば、宗教性はあまりない方が良いと思うのですが、キリスト教アカ族の同僚に言わせると、心が落ち着くしきちんとした教えがあるので思春期の子どもには良いのだそうです。
宗教に関しては価値観が人それぞれですが。



この人身売買防止キャンペーンも最初は学校と村でキャンペーンを行う予定でした。
そして実際にいくつもの村でキャンペーンを行ってきました。

村でキャンペーンを行う際の問題点は

1、電力不足で必要な機材が使えない
2、開始時間がよめない(約束はしていても、夕食の都合やテレビなどを村人が見ていると人が集まらない)
3、小さな子どもと、大人(特に高齢者)ばかりしかいない

3、の問題に関してですが、学齢期の子どもの多くが町の寮に入って勉強しているために村にはキャンペーンを行う対象年齢の子どもが少ないということがよくあります。

コミュニティから若者がいなくなるというのはとてもさみしいことです。
私が好き勝手なことを言うならば、村に残って村からコミュニティから学校に通ってほしいと思うのですが、そうもいかず寮に入る子どもたちがたくさんいるのです。


実際寮の暮らしは、学校にも通いやすい立地で、集団生活が身につき社会性が育つなどのメリットも、もちろんありますが、幼くして村を離れることで村の伝統的な文化や言葉などが失われていくことがあります。
もちろん寮を運営するNGOや財団のスタッフの多くが、文化のことに関しては様々な工夫をしているようです。


そんなわけで、このあたりの村に入ってキャンペーンをするよりは寮を渡り歩いた方が、確実に対象としている世代に落ち着いた雰囲気の中伝えたいことを伝えられるということで、村だけではなく寮にも積極的にいくことになったわけです。
他の財団の寮を訪問させていただくことは私たちミラーのスタッフにとっても非常に刺激的なことです。
寮ごとに色があり子どもたちの表情も様々です。


寮に着くと、まずアイスブレイキングのアクティビティを行います
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さまざまなアクティビティを行いますが、この日は「自己紹介ゲーム」と「グループ作り」を行いました。

「自己紹介ゲーム」とは輪になって、一人ずつ自己紹介をするのですが、その際に自分のポーズ(なんでもいい)をするというものです。
ピースなんかでもいいのですが、この日は自己紹介をしてブレイクダンスを披露した小学生の男の子に一同喝采。

そしてグループ作り。
指定された人数のグループを作ります。
友情あり、裏切り(!?)ありで大盛り上がり!

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そして。

お約束。

罰ゲーム!

うまくグループにならなかった人たちオンステージ。
そして、水浴びダンスを披露。

これは水浴び(頭洗って、体洗って、歯磨きして、スッキリー!)を歌と踊りで表現したものですが、腰をクネクネしたり激しく頭をガシャガシャしたりするちょっとはずかしいおどりです。

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「上手にできた人を5人選んで!」

てっきりその5人はもう踊らなくていいのかと思いきや、

「上手なんだからもう一度踊ってもらいましょう」


!!!

寮でも様々なアクティビティがありますが、他の財団のスタッフが来るのも子どもたちにとっては新鮮で楽しいことなのだと思います。
その証拠に毎回、耳がおかしくなるほどの大盛り上がり。

アクティビティでアイスブレンキングしたあとは、おなじみの劇や、ショートムービー、パワーポイントを使ったレクチャーです。

仲良くなっているので、子どもたちから質問ができることもあり、お互いに刺激になります。

9月に寮に数回、10月には山地民の村での講演を終えるとこのキャンペーンはひとまず終了になります。
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by mirroraht | 2009-08-28 21:02 | 演劇による活動

プロポーザルを送る!

最近ずっと日本に送るためのプロポーザルを書いていました。
なんのプロジェクトかというと「山地民の子どもたちへのライフスキルトレーニングプロジェクト」です。

ライフスキルトレーニングは、手をちゃんと洗いましょうとかいうところからセーフセックス、子どもの権利などかなり幅広いものです。
私は特に性教育に力を入れたいと考えています。

このことは山地民の子どもに限らず、日本の子どもにも平地タイ人の子どもにも同じように言えることなのですが、望まない妊娠やHIVをはじめとする性感染症の感染が増えています。
タイは日本よりは「ちょっとマシ」ではあるのですが、性教育はやはり不十分です。
そして日本のアダルトビデオがインターネットなどから簡単に手に入る状況です。

私の個人的な考えでは、アダルトビデオにティーンエイジャーが興味を持ったり見たくなるのは当たり前のことだと思います。
問題は、アダルトビデオやポルノ雑誌が教科書になってしまっているということです。
実際、コンドームをつけて性交していてもコンドームをつけるシーンはありませんから、つけていないように思ってしまいます。そして、レイプなどの暴力的な行為に女性が喜んだり、現実世界では「?」というようなものが多く存在します。

まず体を清潔に保つこと。自分の体の仕組みを知ること。自分を大切にすること。
私はそういったことも性教育と考えています。性教育と聞くと拒絶反応を起こす方もいますが、情報が氾濫している現代、「子どもは自然に学ぶ」とか「性教育は子どもの性に対する興味をいたずらに煽る」と言っている場合ではないのではないかと思います。

タイでは人工妊娠中絶が認められていませんので、もし妊娠してしまったら基本的には産むしかありません。中には緊急避妊用のピル(レイプされた時などに用いる強いもの)を何錠も飲んで無理やり流産させたり、闇クリニック(非合法な中絶手術を行うクリニック)へ行く子どももいるそうです。これらはもちろん非常に危険な方法で不妊症になってしまうというリスクのみならず一歩間違えれば死と隣り合わせの危険な行為です。
山地民の子どもの場合、妊娠したらもう学校をやめて「お母さん」になる道を選ぶ子が多いようですが、山地民の子どもが高校や大学へ通うチャンスというのはまだ少なく、せっかくのチャンスなのでとても残念でもあります。
小学校や中学校しか出ていないと給料の安い仕事しかないので、産まれた子どもを養っていくという意味でも困難が待ち受けています。

愛しているからコンドームをつけないのではなく、愛しているからこそコンドームをつける。それがあたりまえで、マナーだということがまだ浸透していません。
まだ自分で責任が取れないから大人になるまではセックスをしない、そんな選択もあると思います。ただ、禁欲というのは現実的になかなか難しいことであるとも思います。

そんなことなどを私が村で話しても、たぶんあんまり面白くないと思うので、村の若者たちと一緒に劇などを通じて活動していきたいと思っています。
特に私のような外国人は永遠にここにいるわけではないですから、次世代を担う若者と一緒に活動を行い、自分たち山地民の問題は自分たちで解決するというシンプルですが実はなかなか難しい、そんなふうになっていけばいいなと思います。

こういう性の話に関してはそれぞれの倫理観や価値観、文化や風習があり一方的な押し付けは信頼を損なう可能性があるので少しずつ慎重に、たくさん話し合いをしながら進めていきたいです。

そんなわけでプロポーザルを書きましたが、助成が通るといいな!
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by mirroraht | 2009-08-27 18:51 | お話

入院をする。

インフルエンザ(新型ではない)に感染したため4日間入院しました。
おかげで同僚には迷惑をかけてしまいましたが、このところ疲れがたまっていてきつかったのでしっかり寝ることができたのでよかったです。

私は日本で保険をかけているので、私立病院でキャッシュレスの医療が受けられるので、病気になったら辛いけどお金の心配をする必要はありません。

タイと日本の医療制度は違っていて、日本は公立病院と私立病院で圧倒的にサービスと金額が違うということはないと思いますが、タイの場合は登録してある地域の公立病院は無料、もしくは30B(100円くらい)だけれど私立病院は高額な医療費がかかる(自分で保険をかけていない場合)のです。待ち時間やサービスなども圧倒的に異なります。

山地民もタイ国籍を有していれば住んでいる地域の公立病院で無料もしくは格安の診療が受けられますが、国籍を持っていない場合病院へ行くことも困難であるといえます。
そもそも国籍をもっていない家庭は、良い仕事についていない場合が多く、給料もすごく少ないので蓄えがなかったりその日暮らしの生活をしていることが多いのです。
日本人からしたら、たった500円、たった3,000円かもしれませんが、ここチェンライ県の最低法廷賃金が155B(およそ500円弱)ですから、たいへんな出費です。

何度も言うようですが、国籍のない山地民の人びとが家でだらだらさぼっているからお金がないのではなく、必死に働いても低賃金しか手に入れることができないというのが現状です。

私は日本で学生を長くやっていましたが、それでも貯金があったり、タイのとんでもなく安い給料でもやっていけるのは、両親の経済的な援助と学生時代にかけもちしたバイト代のわずかな貯えがあるからです。

朝から晩まで本当にきつい肉体労働をやっても生活していくだけのお金もない。
きつい仕事のせいで体を壊しても病院へ行くお金もない。
子どもを高校へ行かせたくても交通費が出せない、寮費が出せない…

産まれた場所や環境が違うだけで、最初からスタートが圧倒的に異なります。
自分の努力次第とはいっても、圧倒的な差は暴力的なものです。

入院中、暇だったのでいろいろなことを考えましたが、私は日本に産まれて、周りの人たちに支えられ本当にたくさんのことを学ぶことができ、たくさんの経験を積むことができました。自分ができることというのは微々たることですが、少しでも社会に還元していけるように頑張りたいと思いました。
なんてことを思っても、山地民の人びとの文化や暮らしから学ぶものがすごく多くて、還元どころかやっぱり甘えてしまうことが多いのです…。



そして病院の食事は、すごく消化が悪く栄養バランスも?という感じだったのが印象的です。
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by mirroraht | 2009-08-21 18:52 | お話
8月10日から14日は、カレンとラフの子どもが通う小さな学校、テワダムスクールでのワークショップです。
コック川のすぐ近くで、学校の裏には、つり橋もありました。
ワイヤーでつってはあるものの、人が歩くところは竹。
そこを村の人はバイクでぶんぶん行きます。下を見てはいけません。

ワークショップの内容は先週と同じですが、子どもたちが小学5年生と6年生で先週の中学3年生と比べるとずっと子ども!という感じです。


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どこのクラスにも1人はいるお調子者ですが、この学校にも、もちろんいました。まーんまるな顔が愛嬌のあるラフの男の子6年生。

「将来の夢はなんですか?絵に描いてみよう!」

と、こちらがいえば

「僕は人間になりたいです!」と答える。

私がすかさず「へー、まだ人間じゃなかったの~?」と言えば、しばらく考えたあと、

「僕は犬になりたいです!」と答える。


そんな彼ですが、口で言っていることとは裏腹にちゃんと配った紙には子どもたちに勉強を教える「先生」の絵。
色々とちゃちゃを入れるのですが、一番まじめに取り組んでいるのも彼。

このクラスは、5、6年生の合同クラスでおよそ20人程度なのですが、たった1人の「兵士」を除いて全員が「先生」になりたいそうです。

大体、村に暮らす山地民の子どもに「何になりたいの?」と聞くと、大体が先生、医者、兵士の3つ。
日本だと最近の小学生は「公務員」と言ったり、いろんな職業を答えるそうですね。
確か私は小・中学生の時は新聞記者に憧れました(コロコロ変わりますが)。

先生、医者、兵士以外に身近に思いつかないのだと思います。
ケーキ屋さん!なども、ないのです。日本の幼稚園生には憧れの職業だと思いますが、所変わればですね。


教室の真ん中に癒しスペース?があるのが印象的な教室です。
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by mirroraht | 2009-08-14 19:05 | 日々の活動
8月4日から7日まで、主にラフの子どもたちが通うパークワーンスクールへ行きました。
この村はミラーからバイクでおよそ1時間半。
途中から川なのか道なのかわからない道を行きます。バイク2台で向かいました。
コック川を上流に進んだところにあるのでいっそボートで行きたい、そんな学校でした。


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絵を描くワークショップの様子


往復3時間。ワークショップを行う時間1日1時間~2時間…。
タイで効率を考えてはいけないと強く自分に言い聞かせながら通いました。

途中の道からして、「ずいぶんすごい(ひどい)施設だろうな」と勝手な予想を立てていたものの現地には新しくて立派な学校が!
幼稚園から中学まであります。

今回ワークショップを行ったのは中学3年生。男女それぞれ6人の12人です。
思春期を象徴するように(?)座る場所は男女できっちり分かれていました。

1日にワークショップを行える時間が少ないので、いろいろなことができるわけではないですが、行ったことは

・ショートムービーの上映(人身売買や児童労働に関するもの)
・私の理想の村を描く
・人身売買に遭わないためにはどうしたらいいか、アイディアを発表
・人身売買に関するレクチャー
・人身売買に遭った子どものケースを朗読し、感想の発表
・中学卒業後の進学先に関する話し合い
・私の将来を描く

などです。


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みんなに自分の考えを発表!


近くには高校がないので、高校に進学するのであれば寮に入らないといけないのですが、12人の中で進路が決まっているのは1人だけで、その男の子はチェンマイ県にある寮に入り高校に通うことが決定しているそうです。
他の子たちは、高校に通うことができるか、それともどこかに働きに行くのか、村に残って両親の手伝い(農業)をするのかまだ先のことがわからないそうです。

純粋な子どもほど簡単に騙されたり、うまい話にひっかかってしまうので、ワークショップの中ではインターネットの危険性などについてもレクチャーがありました。

「メールを送るだけで、高収入!」とかいうバイトにコロリと騙されてしまう人もいます。
私からしたら「あきらかに怪しいじゃん…」と脱力してしまうようなこともあります。

子どもたちからは、「何か不審なことがあったら、先生に相談する」とか「知らない場所には1人で行かず数人で行く」「どこに行くのかはっきりと家族に伝えてから出かける」「知らない人を信じない」などのアイディアが出ました。


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楽しいワークショップでした!


自分だけで抱え込まず、身近に相談できる大人がいるといいですね。
私たちもミラーや他のネットワーク上にあるNGOの連句先やホットラインを紹介してきました。
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by mirroraht | 2009-08-07 18:55 | 日々の活動

バンコクでの経験

昨日、エコツアーでボランティアをしてくれている日本人の愛ちゃんが、ミラーのホームページ上でスタッフの紹介記事を掲載するためにスタッフにインタビューをしていました。
私のオフィス(人身売買防止プロジェクト、国籍取得プロジェクト、山地民(山岳民族)博物館プロジェクト)でもインタビューをするということだったので少しお手伝いをさせてもらいました。

インタビューの内容は、名前や出身地などからミラー財団で仕事をするきっかけや、どういう社会になってほしいか、など様々です。

皆、それぞれの想いを話していました。
特にこのオフィスはほとんどが山地民で、中には国籍を取得していない人もいますので、だんだん語り口が熱くなっていく人もいました。


博物館プロジェクトには「アサさん」というリス族の女性が働いています。
明るくて楽しい女性です。
普段はよく冗談も言ったりするのですが、改めてアサさんの問題意識だとかを聞いたことがなかったのですが、アサさんは山地民であるが故に過去にとても嫌な思いをしたそうです。



アサさんは「山地民のことを正確に理解してほしい」と思っています。

私たち外国人だけではなく、同じタイに住むタイ人(アサさんたち山地民もタイ国内に住むタイ国籍を持ったタイ人ですが、ここでは山地民ではない平地タイ人をタイ人と呼びます)も、山地民に関してほとんど何も理解していないということは珍しくありません。

そもそも、アサさんに言わせれば、「山岳民族」っていうけど、私はリスだし、アカの人もラフの人もいるでしょ。それぞれの文化があって歴史がある。同じじゃない。

以前バンコクのジュエリー工場で働いた経験があるそうですが、そこでは山地民であるということでいじめを受けていたそうです。

例えば・・・

山岳民族って、お風呂には1年に1回しか入らないんでしょ?

どうしてそんなにタイ語が下手なの?何言ってるかわかんないよ。


アサさん曰く、「どこに年に1回しかお風呂に入らない人がいるの?私は1日だって水浴びしなかったら気持ち悪くて眠れない」

タイ語に関しては、「私はタイ語のネイティブではないから上手でないのはあたりまえ!でも私はリス語は完璧に話せるし、タイ語だって話せるんだから2ヶ国語話せる。あなたはタイ語しかできないじゃない!っていってやったけどね」だそうです。


今は、どんないじわるされても言い返せるけど、前は気が小さかったので、毎日トイレで友達と泣いていたそうです。
そしてその友達(リス族)はとても美しかったそうで、男性従業員から執拗なセクハラを受けた挙句「山岳民族なんだから言うことを聞け!」と罵られたそうです。


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リス族のお正月の様子


日本も格差社会、貧困問題などが取り上げられている昨今ですが、タイもかなりの貧富の差があります。
山地民の人びとは、現金がたくさんあるかといえば、ない人が多いのですが、その代り豊かな土地と豊富な森に関する知識や技術を持っています。
平地タイ人の中にもスラムなどでかなり厳しい生活をしている人もいますので、「○○族」だからお金持ちとか、生活が苦しいということにはなりません。


タイ人の多くは未だに山地民は焼き畑で自然破壊をしていると信じてやまない人もいるようですが、山地民の人たちはどの民族でも森を守っていく知識はタイ人には負けないでしょう。
最近ではだいぶ理解されてきたとはいえ、実は国内外の企業や政府がタイの木をバンバン切って売ったりしているのに、焼き畑のせいにされています。


アサさんはとにかく自分たちのことを正確に理解してほしいと思っているのです。
貧しくて汚くて麻薬を売って森を破壊するのが山地民ではなく、どんな文化や歴史があるのかを知ってほしいと望んでいます。

麻薬の取引にかかわる山地民は確かにいます。
なぜそのような犯罪に手を染めることになってしまったのか。

貨幣経済の急速な流入。
今まで使用していた土地が国有林になったことにより土地を手放した。
タイ語が十分に話せないために肉体労働しか仕事がない。

急速な発展や開発は時にマイノリティの人びとを傷つけています。


タイの北部もどんどん開発が進んでいます。
一昔前には畑しかなかったところも、今は新しい住宅が建ちきれいな道路があります。

美しいものに惹かれる気持ちはだれもが持っていると思います。
でも、新しいものだけが美しいものなのでしょうか。

人の欲求は時にほんとに底なしだなと思うことがあります。

もっと良くなりたい

もっと欲しい

このような気持ちが世界をこれだけ発展させたんでしょうけど、失ったものも大きいのではないかと思います。


アサさんの話を聞きながら、いろいろなことを考えました。
アサさんいろいろ話してくれてありがとう。
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by mirroraht | 2009-08-06 18:25 | お話
イベント&帰国のお知らせです
このブログの管理者(ミラー財団人身売買ブロジェクトボランティア)の原が一時帰国することになりました。

今年は横浜開港150周年ということで、横浜では「開国博Y150」が開催されています。

横浜市内の3か所で同時に様々なイベントが行われていますが、私はその一つ、「ヒルサイド(よこはま動物園ズーラシア隣)」会場にて9月19日から27日の間、アジアの女性と子どもネットワークのブースにてお手伝いをさせて頂くことになりました(アジアの女性と子どもネットワークは9月15日からブースを出展していますが、私はタイでの仕事の都合で19日からの参加となります)。

会場では、ミラー財団で行ってきた劇や、ショートムービーを上映する予定もあります。
是非お誘い合わせの上、お出かけください。


横浜開国Y150サイト→こちら

ヒルサイド会場に関して→こちら

アジアの女性と子どもネットワークに関して→こちら

チケットの購入方法、価格に関して→こちら
*アジアの女性と子どもネットワークのブースでのレクチャーなどでは参加費は頂きませんが、ヒルサイドの会場に入る際に入場チケットが必要になります。


アジアの女性と子どもネットワーク(AWC)のブースは「たねまるの北タイ暮らし体験」
タイ、特に北部タイの山地民や、人びとの暮らしにご興味のある方には楽しんでいただけるのではないかと思います。
山地民の手作りフェアトレード商品の販売もしています。


このイベントに関するお問い合わせはお気軽にこちらにどうぞ↓↓↓

(担当者が村に入っている場合はお返事が遅くなることがありますが、ご了承ください)
ミラー財団 人身売買防止プロジェクト 原 mirror.aht@hotmail.co.jp
アジアの女性と子どもネットワーク awc@h6.dion.ne.jp
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by mirrorAHT | 2009-08-03 16:47 | 宣伝